スラムダンク一億冊ありがとうファイナルへいってきた。
http://www.itplanning.co.jp/slamdunk/
内容は告知だけじゃわからない感じ。で、日曜日の18時までで終わったので、ちょっとレポートしてみる。写真はとってない。でも記憶に刻み込んだよ。

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三浦半島のさきっぽのほうの海がすぐ傍にある廃校になった旧三浦高校の校舎をつかったイベントというか、イノタケの日記によると「スラムダンクインスタレーションともいえる」というようなもの。

午後1時半ごろ学校に到着して校舎にはいると、黒板の掲示板があって、イノタケ本人がチョークで書いたメッセージ。順路どおりに階段をあがると(階段の途中に上記サイトで夏に募集してたみんなのスラダンへのメッセージがスライド投影されてた)、教室の前にやはりイノタケチョーク直筆の小さな掲示板があった。

「あれから10日後…」

机も椅子もないがらんとした教室にはいると、黒板いっぱいにチョークで大きく、スラムダンクの終わったとき(桜木が海岸で晴子の手紙を読み、リハビリへ戻っていったあの日)から10日後の、マンガが描かれていた。マンガは、8コマくらい。桜木からの返事を読む晴子(リハビリ界のリハビリ王はわらた)のシーンから始まってた。

それから、23教室に渡り、その後の数日間のスラムダンクが描かれていく。湘北の一年たち、ミッチー、流川、安西先生と彩子さん、りょーちん、ゴリとメガネくん、陵南のやつら(引退しても練習に出てくる魚住へのつっこみ、は笑った)、翔陽のやつら(最高に笑った)、海南のやつら(牧だから黒いのか)、ヤマオーのやつら、水戸と和光中3バカ(高宮・野間・大楠)、そして桜木。

桜木は最後の3教室(4つだったかな)にもわたっていた。そして、連載の最後と同じ情景だった。また海岸からリハビリへ戻る桜木。医者が「日本人はじめてのNBA選手が誕生したのよ」と語りかける。桜木はいうのだ「いまにみてな」と。からかうように疑問を投げる医者に、最後のコマで、桜木は連載の最後のセリフと同じことをいう。

「天才ですから」。

不覚にもここでこみあげてきた。きてよかった。ほんとうによかったと思った。
このマンガについて、いくつか書く。まずチョークとは思えない画力。下書きなんてないわけだし。それから、連載が終わって8年間、作者が物語りを進めない間、湘北高校がある世界は時間がとまっていて、つまり、いまみてるこの物語は04年の話なんだな、ということ。黒板にチョークという、いまこの場かぎりということでは、なかなか比類するものがない表現メディア。

読み終わって、一階に下りる。休憩室にはさまざまなポスターと、スラムダンクのコミック(日本語もイタリア(スパニッシュ?)や台湾、香港とか)やイラスト集がおいてあり、マンガ喫茶状態でみんな読んでた。イノタケ直筆の「静かに」などの貼り紙が面白い。コメント用のノートがあり、その表紙にもマジックで直筆のイラストと文字。

上映室と題された部屋があり、中では、黒板にマンガを描くイノタケのドキュメンタリーがビデオで流れていた。彼はこれを24時間で描ききったのだ*1。わずかに下書きをちらちら見ながら、どんどん描いていく。19インチくらいのちっこいブラウン管をたくさんのギャラリーが食い入るように静かに見ていた。

体育館では、みんながバスケしてたりそれをみたりしてた。勝手に。自分は昨日購入したおニューのコンヴァースを履き、二階に上り、コミックからのスライドショーをちらちら見ながら、上からみんなのプレイをしばし見てた。連れのひとと体育館の思い出など語りながら、しみじみすごす。試合中の歓声のような効果音が流れてるような気がした。

売店へいくと、グッズが売られていた。QUOカード(完売)とTシャツ(スタメン全員バージョンはすでに完売。それ以外だとミッチーが一番人気なのかな。SとMの2サイズ売り切れだった。桜木は完売はなかったが、在庫を多くしたせいかもしれない)とグリーティング・カード(完売)とかいろいろあった。そして黒板マンガがあった。予約する。小さい黒板型のカードに、黒板がそのまま印刷されてるようなもの。23枚あるわけです。つまり、消え去らず、こうやって残るわけだ(だからマンガの内容は書かない。いやでもあの黒板も保存できたらしてほしいと思う。廃校なわけだし)。商売うまいなーとかよりも、作ってくれてありがとう、と思った。

さまざまなひとたちがいた。若いひとが、50代くらいの夫婦が、家族連れが、ナードちっくなひとが、ヤンキーが、草バスケのユニフォームのおっさんが、自分も、いた。

みんな黒板のマンガを、8年前ずっと待っていたマンガを、うれしそうにみてた。

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  1. 黒板マンガ 4200円
  2. 送料 500円

合計 4700円

ふう。こんなにグッズがあるとは思ってなくて、7000円くらいしか現金持ってなかったよ…。三井Tシャツがほしかったが…。

*1:SWICTH 2005年2月号によると、4日間用意し2日をアイディアなど準備に、3日目から書き始めたが1日で1フロア分しか終わらなかったので、残りは翌日午前6時30分から徹夜で翌午前6時30分まで書いたそうです。