夜になって仕事を控え、発泡酒(Slims)→ラム(バカルディ。ショットグラスでストレートで3杯)とほろ酔い加減のところ、ちょっと読んでほってあったプリースト「逆転世界」を読み進める。淡々と「都市」とそ周辺の世界が描かれる第1部、140数ページまで読了。面白い。って再読ですが。
主人公の「都市」の若者の1人称頭上の視点(つまり主人公の見聞だけで進む)で語られる物語ともつかない、生活の描写。主人公は冒頭で、都市を運用するギルドに迎え入れられ、さらに結婚相手を父から指定されるところから始まる。ギルドは、複数の職能組織(主人公が属する未来測量ギルドのほか、民兵ギルド、敷設ギルド、牽引ギルド、架橋ギルドがいままででてきた)に別れ、彼は見習いとして、自分のギルドの正員として迎え入れられるまで、ほかの組織で働く。第1部で都市の特殊な営みを説明し終わったわけだが、いったいこの都市とはなんなのか。都市では英語が公用語で、周辺にはスペイン語を話す都市の外部の人間もいる。とにかく1人称主人公視点での描写により、個人の成長と知識の獲得に沿って話しが進むので、謎が謎を呼び、興味が尽きない。
しかも、このSF小説は、アイディア小説としても優れているという評価なのだ(自分すっかり忘れてますが)。安田均の控えめな訳文もこの世界にあっている。
絵は当然ラストエグザイルで妄想してますよ。主人公の青臭さは、クラウスでぴったりね。でも空は飛びません。軌道を這っていく、レトロフューチャー的風景。
逆転世界 (創元SF文庫)

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風呂に入って、233ページまで読み進み、第2部完了。5部に分かれてる話だが、もう後半だ。

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布団に横になり、ブックライトを装着して、明け方までに読了して、それから寝た。途中、主人公の1人称やまったく第3者の頭上視点からもはさみ、結末は予想可能だが巧妙な進行で、ぐいぐい最後までひっぱられる。SF読んだ、って感じ。