JBLスーパーリーグトヨタ自動車アルバルクは、金土とOSGフェニックスと対戦。どちらも後半逆転を決め、連勝しました。
金曜日は、[1]キャンベル-[9]折茂-[34]高橋-[13]オバノン-[45]古田がスタメン。前半ぽっかりディフェンスの穴が開いたり、OSGの得意の3pt攻勢(堀田は好調だな)などで、最大12点程度もリードを許しはらはらするも、後半のディフェンスと、余裕のあるオフェンスで、3Qには一度逆転。さらに4Qに入ると、トヨタ側のしかけからアップテンポに推移で、OSGの得点が止まり気味になり、あとは一気に抜き去ってとまらない。終われば、TOは14個も与えてるものの(OSGは6個)、REBで圧倒。3ptも10本(拓馬と高橋が3本、折茂とキャンベル2本)とOSGと同じ。
土曜日も、スタメンは変わらず。しかし、出場時間を広くシェアして、最大でもキャンベルとオバノンの28分。全員出場で半田以外で全員得点。3Qの田中健が1番気味で出てリングに向かう力強さに目を見張る。残り3分くらいで20点差以上ついたことだし、宮田1番に石田2番、佐久本、斉藤に大治というチーム。宮田が速い。ぞくぞくする。そこに美味い具合に、川村がマッチアップについてあの長い手でかなり厳しいディフェンスをみせるも、意に介さないようにドリブルしているさまとか、感激ですよ。そして石田の3ptに負けずに宮田の3ptと連続得点で、ベンチは大騒ぎに(ついに一般ファンも石田の五十嵐を超えるイケ面ぶりに気がつくことになった*1)。

OSG。自分は大口がほんと好きだなと思う。この172cmの30歳にしては老け顔のプレイヤーがでてくると、超全力になって走りまわされる。そして川村の成長ですね。堀田も調子よさそうだし。一方で、外国人選手の不思議さ。ブラウンっていったい何番やねん。リーダーみたら、五十嵐についでアシスト数2位なんですけど。

さて、今期のトヨタ。強力に強い。昨年の極端に縦に走るチームの、あのオフェンスやディフェンスは、パーキンズという矛先を担当する才能があったからこそで、ギャンブルに近いものでもあった。成功したが、ある意味僥倖とも。
今年は、ドイツからきた新しいPGキャンベルは、視野が広く、狡猾なパサーであり、ゲームをコントロールできる経験と、高い身体能力を持ち、得点力もある。27歳190cm。シーズン当初の試合を除くとアシスト数が多い。五十嵐には及ばないが、試合平均5.4個はなかなか。
まずディフェンス。昨年のような高い位置からの常時プレスはなくなったが、それ以上に走り回る徹底した寒気のするような(守ってるほうもね)マンツー。特に後半に厳しくあたるようで、昔のアイシンみたいに3Qでうらうらうらと浴びせかけてる。そして、高さはないものの、リバウンドに飛び込んでくる人数の多さ。チームメイト同士で取り合ってますよ。現在まででゲームあたりの失点は75点台って驚異的じゃんすか。
そしてオフェンス。縦速攻は少ない。むしろハーフコートでじっくりなんだが、これがまたアヴァンギャルドとも呼べるようなもので。
ふつうボールもったら、4回か5回パスでゴールにいきますよね。これが、執拗にチャンスを求めてボールをまわす。ペイントに踏み込むっとみせて、いまいちと思えばすぐ戻す。無理やりシュートがほとんどない。そして、このため、得点は散っている。これを高速に時間いっぱいに執拗に行う。ディフェンスがもうかわいそうになるくらい。これを試合最初からやってると、後半はディフェンスはついていけなくて、翻弄されるだけになる。ハーフコートなのにすごいアップテンポにみえて、観客としても興奮してきますよ。
拓馬と折茂の3ptの好調さがつけたしに思えるくらい、このオフェンスは素晴らしい。しかし、この飛び道具は、より高いチームのインサイドを表に引っ張り出すのに素晴らしい効果を与えている。
このオフェンスとディフェンスに、他のチームはどうやって対抗するの?ってすっごく興味あるんですけど。とはいえ、三菱電機の巨艦をそろえた陣形の対応はトヨタとしても宿題。パナソニックはアウトサイドにむらがあるので、わりと楽観。さて、アイシンはどうかな。
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*1:終わったあとのサイン会でも一番人気。女子ばっかり。みんな写真をいっしょにとりたがるもん