ジャズを聴くと落ち着かなくなる。よく、深くソファに体を委ね、左手にはブランディ、目を閉じて、右手は軽くリズムをとる、とかいう絵がありますが、アリエマセーン。自分の場合。
自分の場合、もちろんどこにいてもほとんどパソコンを開いて、仕事をしているわけです。起きてれば、すぐパソコンをつけ、家族と食事をしていてもパソコンは食卓にあり(自分はLet'sのR1/833す。サブじゃないすオンリーのメインマシンす)、どこに出かけるにも、Incase DesignのMoyaPak(初代)につっこんで持ってるような人間ですので、家でジャズを聴いてるときもたいがい、パソコンに向かってるわけです。
例えば、Wes Montgomery + Winton Kelly Trio「Smokin' At The Half Note」をきいてると。かちゃかちゃキーボードをたたいているうちに、いつのまにか、自分はWinton Kellyであると妄想しちゃうのです。Kellyのソロとかになると、ガツンガツンと左手のタッチも荒くなったりするわけです。
そして、Wesが例のソロをとりはじめると、自分、即ちWinton Kellyは、呆然と鍵盤の手を止め、(そこには当然いない)Wesを振り返り、「まいったな」と見つめる、しばし。で、いっけね、とまたバッキングにあわてて戻るのです。いや、バッキングじゃないし。