で、Wilcoから聴くことに決める。
理由。ジム・オルーク連投による効果判定がしたかった。
自分にとって、ジム・オルークの起用については、3種類の成功例に代表される。ソニックユース「NYC Ghosts & Flowers」、スーパーチャンク「Come Pick Me Up」それからWilco「Yankee Hotel Foxtrot」になる。というより、自分の好きなバンドにからんだ場合、だろそれ。
結果として、ソニックスは合体化、スーパーチャンクは次作でオルーク排除だがオルーク効果学習成果発揮ということになってる。
ポップフィールドでのオルーク効果って、住み慣れたアヴァンギャルドというか(はいスターウォーズのもじり)、見たことのある未来というか(はいレトロなんとかってよく知らない)だ、と自分分類済みで、つまりはフレッド・フリス/ボブ・オスタータグ「Yankee Go Home」とたびたび出てきて恐縮ですがホルガー・シューカイ/ヤキ・リーベツァイト/ジャー・ウォブル「Full Circle」 ASIN:B000000I1C*1 を聴いたときの感覚の元、です(なにがつまりなんだろう)。
で、「Foxtrot」におけるオルーク効果はこの3枚でも特にわっかり易く、傍線引きしてあるアヴァンギャルドと、懐かし効果(時代はずれ感効果。この感覚はペットサウンズぽいで代表していいと思う)。ただクレジットの扱い上(Additional Engineering)どこまでオルーク自身によるオルーク効果かはわからない。ミックスしたっていうこの盤について論述の曖昧さはなんとかして欲しいです。音だけに関していえば、これほど実験的に聴こえない(というかすでに実験的ではないです)オルーク効果ってちょっと凄いかも。
で、新作ですけど。オルークと共同プロデュース、ミックス(これは従来の意味で)もオルーク、さらにAdditional Engineeringもオルーク。仕掛けみたいなのは、もっとわかりにくくなってて(ピーガーいうのはもう出てこない)。でもこのギターのラフさもトリートメントされてるのか、とか思わせ。
いやいや。
ジェフ・トィーディのピュアさはそれ以上に信用できますともさ。オルークはそれに対応するために、ピュアに音響職人としての仕事をきっちりした、ということじゃないかな。
じゃ、もっと集中してこの盤を聴いていたいもんで。この辺で。

*1:現在アマゾン売り上げランキングの3017位はちょっとへーって感じ