Rodney Crowellの新作がすばらしい件

きた直後に斜め聞きしてほっておいた、Rodney Crowellの新作ですが、これすばらしすぎ。昨日と今日あわせて、20回は聴いてますね。

Sex & Gasoline (Dig)

Sex & Gasoline (Dig)

控えめなプロダクション(あのもさっとしたリズムセクションがすばらしい)で、パーソナルな歌を、パーソナルな声(というかテレビかラジオ越しに聴いてるような屈折したパーソナルな感じ。しかもこの声が必殺のメランコリー)で聴かせる。ベタベタせず、大声あげず、ストリングやコーラスやホーンで大げさに盛り上げず*1、ピリっとしたフィルインやギターソロのセンスの良さ、ルーツ色が強い楽曲をちょっとポイント程度に使っているバランスは、本人のあれか、プロデューサのあれか。
逆につっこんで聴くと、例えば[7]のようなルーツテイスト全開の曲での、リズムやサウンドの網の目のような肌触りはくらくらします。別な曲では、ブリッジで、リズムがどっしり出ているさなか、メロディラインが遠くのフィドルやラップスティールでうっすらと語られているとか。
昨年のPlant/Kraussなみな快感です。でも、あそこまでアブストラクトな感覚は薄く、より身近な。あっちは他人の秘め事を覗き見するようなぞくぞく感覚なら、こっちは自分の生活の日記を読み返すような、あるいは未来の日記を読んでいるような。
この分野の量を今年は聴いてないせいかもしれんが、今年度2位は決まったという感じ(1位はかなり前に決まってます)。
80年代のばかり聴いてて、すまなかったと思います。最近作も買います。その代わり、若いひとは80年代のも買うように。
Diamonds & Dirt

Diamonds & Dirt

868円かよ…。

*1:関係ないけど、ある意味アコギ一本で押し通すとかも派手なサウンドになりがちだよね