今日のいちまい

ホボーケン/NY界隈のSue Garnerの遅かった最初のソロ「To Run More Smoothly」98年。Thrill Jockeyからです。

プロデュースは、Chris Stameyで、録音はチャペルヒルのスタジオではStameyが、残りはGarnerのNYの自宅で本人がやってます。

メンバーは、Garner(vo,g,b,perc,sampler,org)に、Run OnのRick Brown(syn, sequencer, perc, drums)とKatie Gentile(vln)、dB'sのStamey(b,g,harmonium)、Yo La TengoのGorgia Hubley(ds)に、NYのアヴァン寄りジャズシーンのPhillip Johnston(sax)。

基本的に、やや実験風味のある多重録音なパーソナルな手触りの曲と、90年代に広く拡張されたフォークロック的な曲が混在しています。その場合、メロディはややアーシーな親しみやすいものに。おそらくそういった曲は、スタジオでみんなで録って、実験的なものは自宅で一人でやったのではないかと思います。
よく(でもないかな)、dB's界隈の「良きメロディ、良きポップ」的な評価というのがみられることがありますが、彼らは、実験的な録音オタクで、インドアな多重録音ホリック(それも行き過ぎなくらいの)だというのが本質だというのを忘れたくないと思います。このSue Garnerも古くからの(たぶん80年代初期)彼らのサークルの中の一人であり、そのことが強く感じられる盤です。

To Run More Smoothly

To Run More Smoothly