10時過ぎに起きて、最近買ったジュリアン・ルロ「Fire & Forget」05年 Label-Bleuを聴く。
クラブ・ジャズ的な評価が主なものらしいんだけど、いままでこのシーンに疎い自分には、正統的に異形なジャズとして聴ける。ありがちなカットアップ的な表現はなく、混合と混同、ジャズという音楽自体への自己言及が聴いて取れて、すごく刺激的だ。
Yesterdays New Quintet(Madlib)を聴いたときに思ったんだけど、ブレイク・ビーツのもつ無理やりな押し込め感が自分には窮屈すぎてなじめなかった。そこからはみ出していくような(マテリアルにおけるファンクビートやペンタトニックでのベースラインと、即興の関係みたいな)感覚に薄いというか。
ジョン・グリーヴス(最初に依頼したのはロバート・ワイアットだという)までひっぱりだした声(ナレーション的な)と焦点のあいまいなアンサンブルと、ルロのサックスの飛翔するような即興、そして各種ジャズ的なフォーク(モンクだったり、ラテンだったり、スタンダード的な響きだったり)に対する言及といったメロディが渾然となって、予想がつかない。
初期ソフツ、ヘンリー・カウといった趣は香り程度だが、むしろザッパやゴドリー&クレームとか思い出しますよ。
ファイア&フォゲット