The Comas「Wave To Make Friends」00年

10年に1回とはいいませんが、5年に1回くらい「発見」をすることがあって、01年に、The Comasの「Wave To Make Friends」を聴いたときはそれだった。
ギター、ベース、ドラムのノロノロした朴訥としたアンサンブルに、これまたプリミティヴなヴァイオリン。おまけにターンテーブルやエレクトロニクスも入ってるが、いかにももっさりしてて。そこに、泣き虫な高い音域の男声かぎりぎりセーフな女声のヴォーカルとコーラスがのる。枯れ系ではあるが、スロウ・コアとは違う。
田舎の音楽、田舎の最先端。チャペル・ヒルってどういうとこか知らないけど、田舎なんだろうな、って思う。たとえば最先端の現場たる大都市から離れた場所の、ちょっと進んだひとたちの音楽。田舎からみて、直接情報もなく、伝聞ゲームで歪んで伝わった音楽。洒落てるような、でもぜんぜん違う。
あるいは、田舎ゆえの殺伐さの限界というか。でも、田舎なりの殺伐さの限界までやってるわけです。でも、ちょっとウエット。

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日本でも注目されたはずなんだけど、傑作の2ndのあと沈黙に入って、2年前にでた3rdはりリース情報すら見つけるのが難しかった。で、昨年末にVagrant*1と契約したそうです。
Wave to Make Friends

*1:Get Up Kidsとか