Talking Heads「More Songs About Buildings And Food」

Talking Headsの2枚目。うわ、もう30年も前なのか。
とにかく、あいまいな気持ちでいたいときもあるけど、目を覚ましたいときもある。そんなときにちょうどいい。
シンプルなR&B的な進行と、音の粒の粗さのちょうどよさ。録音もエッジがたっていて、隅々までクリア、だ(プロデュースは当然、Brian Eno)。それでいて、ややウェットに感じることもできるし、ユーモアもたっぷりだし、それでいてそれでいてラス曲「Big Country」のシンプルな歌詞とメロディは、立ち止まって、ぐっと考えるにふさわしい。「Take Me To The River」のあまりいかさないカヴァーもあるが。
Talking Headsで一番好きな曲は、というと、3枚目「Fear Of Music」の「Cities」で、永遠の彼方から永遠の彼方に、その途中でちょっといまここで飛び跳ねますといったような、風情が痺れる(3枚目がリアルタイムで、この2枚目は、当時の来日公演でほとんど全曲をやっていて(FMで聴きました)、ほどよく馴染んでいる)。
このアルバムも、なにかこう、スケジュールきって、コード書いて、レビューも忘れずに、さあ、あたふたあたふた!、という途中経過のような気分になれる。いつかきっと…、じゃなくて、いま、ここ!ってそんな気持ちに。
リズムって、そんな気持ちにさせる。瞬間の積分というか。メロディと弦は、記憶とつながっている、のか。なんのこっちゃ、なのか。
明日も、少し、がんばる。ます。

More Songs About Buildings & Food

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