Brad Mehldau「Largo」02年Warner。ジェリーフィッシュ〜グレイズで映画音楽畑で活動するJon Brionがプロデュースや一部演奏者で参加。ビートルズ曲を2曲とりあげてる。
彼のメロディアスなピアノ(いろいろトリートメントされている)を主人公にした映画のような音楽。映画音楽のような、じゃなくて。
オーバーダブなしで、ギターや各種ホーン(オーボエとかバスーンとかフレンチホルンとか)と、ブレイクビーツめいた現代的な生のドラム(ジム・ケルトナーも数曲参加)やエレクトロニクスに囲まれて、ブルージーなピアノが歌うというのは、どっかで聴いたことある手触りも。
世間でいわれるほど悪くないです。ジャズ領域とはまたずれた音楽ですが。
Largo

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おセンチで、そのガチャガチャした音とは裏腹にお上品で、砂糖がたっぷり塗されていて、毒は(隠れているんじゃなくて)なく、メランコリーで(でも救済されるようにメロディの起承転結)、お子様向けで…

…でも、こういうのは人体に取り込まれるときに、いびつな変換があって(たとえば異常な肥満みたいな)そういう病的なことを感じないわけにはいかない(ブルーなノートの異化作用とか)。シド・バレット的(と勝手に思うことにした)。