V/A「Hell-Bent:Insurgent Country Volume 2」95年

最初のリリースから翌年になって、Bloodshotのカタログ番号4番のインサージャント・カントリーのコンピ第2集。今回は全米各地から17曲。ちなみに「Hell-Bent」ってのは「がむしゃら」ってことですね。

  1. Earl C. Whitehead & The Grievous Angels「Get It While It's Hot」
    1. アリゾナのカントリー色が強いGrievous Angels。95年にBloodshotからリリースされた1枚目には含まれてない。
  2. The Waco Brothers「Bad Times Are Coming Round Again」
    1. シカゴに居を移したMekonsのJohn Langford(vo,g)/Steve Goulding(ds)に、Poi Dog Pondering/Bottle RocketsのTom Ray(b)に、ウィスコンシン方面のDean Schlabowski(g,vo)と、よく知らないTracy Dear(mando,vo)という編成での、ラフな2ビート擬似ウェスタン。95年の1枚目から。
  3. Robby Fulks「She Took A Lot Of Pills (And Died)」
    1. ウィスコンシンシーン出身のSSWなRobby Fulks。毎度なノベルティなカントリーソングだが、このひとの諧謔味のあるエレキもよいですね。1枚目がBloodshotから出るのは翌年のことですが、バックメンバーはそんときと同じだから(Skeltonsは入ってない)、アウトテイクですかね。
  4. The Starkweathers「Little White Trash Boy」
    1. このコンピでしか聴いたことがないカンサスのカントリーロックバンド。
  5. Bottle Rockets「Get Down」
    1. ミズーリの骨太なルーツロックを演るBottle Rockets。これはアコギのみでどっしりとしたヴォーカルを聴かせる。たぶん彼らのリリースには収録されてない曲か。ライナーには、Thirsty Earでの録音がクレジットされている。
  6. Moonshine Willy「Roulette Wheel」
    1. 女性2名がフロントで、しかもどちらかというとインスゥルメントを聴かせるタイプの、アップテンポなプリミティブなカントリーサウンドのシカゴのグループ。Bloodshotというと彼女らを思い出すのはなぜでしょう。この曲も翌年出る1枚目には入ってない。
  7. The Volebeats「One I Love」
    1. 80年代から活動する、ソフトロックというか南部ポップばりのジャングリーなチューン(声はT-Bone Burnettあたりに近い)のデトロイトのバンド。カントリー味は風味程度だが、米国のこの手の音楽はカントリーを抜きには語れないは、自分の持論です。この曲も自分の持ってる初期録音にはない。
  8. Richard Buckner「22」
    1. あいかわらず重い本人の声。御大Lloyd Maines(banjo,mando)がプロデュースしたGlitterhouseから出たデビュー作から1曲。この収録作には、Butch Hancockは入ってません。
  9. Eleanor Roosevelt「Espoontoon」
    1. このバンドもこのコンピでしか見たことないセントルイスの5人組Eleanor Roosevelt。これが、アップテンポな、Wedding Presentかシカゴ系統のミニマルなジャンクサウンドと、カントリーを合わせたような、それでいてGranfaloon Busみたいな間の抜けたような展開も持ってる音楽。アルバムが聴けないのが惜しい。褒めすぎか。
  10. Gwil Owen「Tennessee Hi-way Blues」
    1. この日記ではGwil Owenは別格なのは覚えておいてください。ナッシュヴィルの80年代のロックンロールバンドThe Thievesのソングライターで、解散後は職業ソングライターなOwen。得意のアーシーな味付けのロックンロールで、自分名義では他では発表されてないと思う録音。CDが出る前のデモだろうか。それにしても、今年は新作出るだろうか。
  11. Old 97's「Por Favor」
    1. ダラスのアップテンポなカントリー色の強いロックンロールバンド。このバンドもBloodshotと聴くと思い出す。95年にBloodshotから出た2枚目には入ってません。
  12. The Cartwrights「Walking On My Grave」
    1. これもまったく知らないダラスのバンジョー/ドブロをぶん回す、哀愁あるヒルビリー。よいです。
  13. Tarnation「Yellow Birds」
    1. オールドスクールな女声をフロントに据えた、サンフランシスコのバンド。4ADから95年に出た1枚目から。ちょっと聴きには、スロウなカントリーバラードだけど、4ADなわけでスティールギターが猛烈に変。
  14. The Riptones「World Renowned」
    1. いつものR&B/ロカビリー調なシカゴのRiptones。これも1枚目がBloodshotに出るだいぶ前ですね。
  15. The Cornall Hurd Band「Honky-Tonk Has-Been」
    1. オースティンのよく知らないグッドタイミーなホンキートンカーのバンド。
  16. The Inbreds「Don't Die While I'm Alive」
    1. たぶん自分が知ってるパワーポップなInbredsとは別バンドな、アリゾナブルーグラスなグループ。[1]とメンバーが3人かぶるあたりもローカルでよいですな。途中のブレイクが堪りません。こういうのにも弱い。
  17. World Famous Blue Jays「Mad Flap Boogie」
    1. 名前に反してまったく知らないニューヨークのロックンロールなサウンドのバンド。インスト。

Insurgent Country, Vol. 2: Hell-Bent

Insurgent Country, Vol. 2: Hell-Bent